前回のメイクブログでは「目元8割:口元2割」のバランスメイクについて説明しましたが、今回のメインは口元。つまり目元は軽やかに、口元は濃い口紅を使って「目元2割:口元8割」と言う印象のバランスメイクです。
このようなバランスにすると「抜け感があるのに、今っぽい」という印象になります。
口元にポイントを置くためには「仕込み」が大切
とは言っても単に、簡単にアイメイクを済ませると言うのではなく、目元はメイク効果がありながらもメイクしていないように仕込むと言うことが、実はこのバランスのポイントです。
リップ以外のポイントを先に挙げると、
・目周りに「色」は使わない
・アイラインを目立たせない
・眉は描いたように仕上げない
・頬は健康的に自然に
と言うことです。
各パーツのメイクポイント
アイシャドウは使わず、ダークブラウンのアイラインペンシルを睫毛際全体に引きます。そしてダークブラウンのリキッドライナーを睫毛の根本の内側に、瞳の幅だけ引きます。
このようにすると目元はアイライナーのブラウン色が淡くしか見えないのに、瞳の内側に仕込んだアイライナーによって瞳を大きく見せることができます。
眉も「あくまでも自分の眉の毛」のように仕上げることがポイント。
そのためには眉全体を描いたり塗ったりするのではなく、眉毛を強調したり、抜けているところだけを埋めたり、毛流れを整えたりすること。
こうすることで「メイクで作った眉」ではなく、「生まれ持った綺麗な眉」と言う印象になります。
チークは今回、これからの季節に合いそうな少しブロンズ色を選びました。そして基本のチークの入れ方をします。さらにSゾーンにツヤを仕込んで、より健康的な美肌感と立体感をプラス。
このようにして目元や眉、チークを自然な印象に仕込んだ上で、唇はリップライナーで輪郭を整えた後、メイクの主役となるような色の口紅を選んで、‘口元8割’のバランスメイクに仕上げます。
YouTube動画「 目元2:口元8のバランスメイクで、カジュアルモード顔! 」と合わせてご覧ください。
【アイライン】
今回はアイラインペンシルを使いますが、「アイラインが下瞼についてしまう」と言う方はいませんか?そうした方の引き方を見ると、瞼を指で思い切り引っ張り上げながら引いている様子。これではアイラインは引きにくいし、目をパチッと閉じたくなってしまうので下瞼についてしまうということに。
引っ張り上げるのではなく、睫毛の根本近くを軽〜く指で押してみてください。こうすると睫毛の根本が見えて、睫毛のキワキワに細く引きやすくなります。このようにしながら引きたい箇所の睫毛際を軽く押しながら、目頭から目尻全体にラインを引きます。くれぐれも「触れるぐらい」に押す、と言うことを忘れずに。
アイラインペンシルで睫毛の根本全体にラインを引く
1 アイラインを目頭から目尻まで睫毛の根本に引いてから、綿棒で全体をぼかす
アイラインをぼかすことで「引いている」と言う印象を和らげることができます。
2 ぼかした綿棒の先端を軽く指で潰して平らにする
3 2の綿棒で、目尻から外側にスッスッと軽く伸ばす
このようにすると、はね上げて作らなくても自然な目尻のラインになるし、その長さで目に横幅ができるので目が大きく見えます。
リキッドライナーで瞳の幅に。そして少し睫毛の内側にラインを引く
1 さらにアイライナーで睫毛の内側、瞳の幅にラインを引く
上瞼を指で軽く押しながらダークブラウンのアイライナーで瞳の幅だけ、睫毛の根本より少しだけ内側に細くラインを引きます。
ペンシルで引いたラインよりも太くならないように注意しましょう。
2 引いた後、瞳の左右に広げるようにラインを綿棒でぼかす
まずは瞳の幅分を綿棒でぼかし、そのまま綿棒についている液で目頭や目尻あたりまで広げると言うイメージでぼかします。
このようにすると、見た目にはアイライナーを引いているようには見えないのに、目元がパッチリと、そして瞳が大きく見えます。
このようにして「そんなにラインは入れていないようなのに、目元はクッキリ。瞳が大きく見える」と言う印象に仕込みます。
【マスカラ】
マスカラは全体を塗った後、特に目尻側の最後の一本まで塗るようにしましょう。この部分がキチンと塗られていると、睫毛が長く見えて色っぽい印象に見えるし、目の横幅も広く見えます。
目尻側の塗り方
1 マスカラを縦に持って、外側から内側方向へと塗る
2 その後、内側から外側へとマスカラを動かして、睫毛の流れを戻す
このようにすると目尻側の最後の一本まで塗ることができます。
【アイブロウ】
眉は眉毛の色に合った眉ワックスやアイブロウリキッド、透明マスカラを使います。
眉ワックス
眉はワックスタイプの眉アイテムを使いますが、あたかも自分の眉毛に見えるようにするためにスクリュウブラシを使って塗ります。
1 スクリュウブラシの側面に、ワックスの面に平行にしながらつける
2 つけたブラシの面を地肌と平行にしながら、眉毛をブラッシングするようにしてつける
このようにすると地肌につくことなく眉毛に塗ることができるので、とても自然な印象に仕上げることができます。
アイブロウリキッド
リキッドも「描いた」と見えないようにするために、眉毛の色とかけ離れた色は使わないこと。そして「抜けている部分だけを一本一本書き足す」というつもりで描きましょう。
透明マスカラ
毛流れが気になる人は透明マスカラで整えて。
このように眉の色も作った印象にならないようにしましょう。
【チーク&ハイライト】
チークは基本の塗り方の過去記事「メイクは骨格にするもの―基本のチークの塗り方・可愛いチークの塗り方」を参照してください。でも、あまり塗り過ぎず、軽く自然な印象に仕上げましょう。
https://michikofujiwara.jp/2020/12/02/―
ハイライト
今回は指で塗る方法です。
1 中指を真っ直ぐにしたまま、指の第1関節から第2関節にハイライトをつける
2 1の指を真っ直ぐにしたまま、目尻を囲むCゾーンとチークの内側の逆Cを繋ぐようにS字を描くようにして塗る
詳しい塗り方は過去記事「印象も気持ちも底上げしてくれるツヤハイライト」を参照してください。
https://michikofujiwara.jp/2020/12/27/
頬骨の高い部分に艶ハイライトを入れると、それだけで健康的な美肌に。そして顔に立体感が出るので小顔効果も!
【リップ】
口元8割と言う印象のポイントは強い色のリップを使うこと。でも、その前後にひと手間をかけて美唇と自然さを目指しましょう。
リップペンシル
リップペンシルを使って、ふっくらと立体感のある唇にするための土台を作ります。
描き方は過去記事「ふっくら&美唇になるリップラインの基本的な描き方」を参照してください。
https://michikofujiwara.jp/2021/03/05/
口紅をラフに直塗りしても綺麗に仕上がるように、ラインは少し太めに描きましょう。
口紅
1 口紅を直塗りする
直塗りでも失敗しないためには、口紅をあまり繰り出さないこと。そのほうが安定感があって塗りやすくなります。
2 上下の唇を合わせる
口紅を塗り終えたら上下の唇を合わせて、口紅をならします。
3 ティッシュで強さを整える
ティッシュで唇全体を軽く押さえて色の強さを調整します。
4 ティッシュで輪郭をぼかす
色の強さが気になる場合は、ティッシュで輪郭をぼかします。
ぼかす時は人差し指をティッシュに入れて、指をまっすぐにしたまま力を入れずに、外側から内側へと動かしてぼかします。このようにすると自然なリップラインに仕上がります。
一回ごとにティッシュの面を少しずらすことも綺麗にぼかすために大事なことです。
このように目元が2割のような印象にするけれど、実は目元がぼやけないためにいろいろと仕込みをした上で、濃い口紅を塗るので「メイクで綺麗」を作ることができると言うわけです。
「濃い口紅を塗れば、他は何もしなくてもO K」ではないと言うことを覚えてくださいね。